NEWS & TOPICS

ランダムとは、恣意的であり、特定のルールがないことを意味します。ランダム振動は、不規則で無秩序な振動です。

ランダム振動を表現することは、正弦波振動を表すよりも複雑です。正弦波振動は、周波数と振幅または加速度によって簡単に表現することができます。
ランダム振動について説明する前に、非正弦波の周期的振動について触れておきます。周期的振動には、その周期に対応する基本周波数と、基本周波数の整数倍である複数の周波数が含まれ、それぞれの周波数には独自の振幅があります。周期的振動の強度は、実効値振幅または実効値加速度で表すことができます。

一方で、ランダム振動には固定された周期がなく、その周波数成分は周期的振動のように離散的ではなく連続的です。そのため、振幅や加速度は、周波数に応じて変化する曲線で表す必要があり、この曲線は「スペクトル曲線」と呼ばれます。
また、ランダム振動の強度を表現するために、実効値加速度がよく使用されます。周波数特性を表すためには、スペクトル曲線の代わりに「加速度パワースペクトル密度曲線」を用いることがあります。
さらに、ランダム振動の実効値加速度が m/s² で表される場合、加速度パワースペクトル密度の単位は m²/s³ になります。ただし、実効値加速度の単位として重力加速度（G）が使用されることも多く、その場合、加速度パワースペクトル密度の単位は G²/Hz となります。